特定非営利活動法人ロシナンテス

活動報告ブログ

ロシナンテスからの活動情報をご案内します。

  1. HOME
  2. 活動報告ブログ
スーダン2012.05.03

思考のずれ

キッズスクール等で、練習試合を行う際、「試合を行います」といった内容の書類を作成し、スーダンサッカーアカデミーへ提出しなくてはなりません。

提出の際に、アカデミースタッフと、同じような内容を、ほぼ毎回、1時間ほどの議論をします。

私からしたら、どうでも良い内容なのですが、「スーダンではとても重要な事だ」と彼らは言います。

どういうものかと言いますと、”練習試合の際には、必ずユニフォームを全て揃えろ”という内容です。

b1

b2

2枚の写真は練習試合の時に撮ったものです。

上のユニフォームは揃っていますが、短パン、ソックスは揃っていません。

スーダンサッカーアカデミースタッフは、この短パン、ソックスも、チームで同じもの(同じ色)を揃えろと言います。
彼らは、同じ色、同じ物を揃えて、みんなで着る事がディシプリン(躾・規律)だと言います。
その場の話し合いに、たまたまいたスーダン人コーチもウンウンと頷きます・・・

こういった内容が毎回議論され、私は毎回反対します。

もっと優先すべき事があると感じているからです。

ユニフォームを揃えられる資金があるなら、もっとボールを増やすべきだと思いますし、練習用具ももっと充実させるべきです。

アカデミーは、コーチ達の交通費をきちんと払い、また、練習時に水が出る様に設備を整える必要があります。

アカデミーだけの話では、ありません。

今まで、対戦して来たチームのほとんどが、ユニフォームは揃っているのに、ボールが全然ない、練習用具も少ない・・・と言った感じでした。

そして、大抵、試合後には、こういったやり取りがあります。

「ボールを寄付して欲しい」、「練習用具を買う資金をどうにか協力して欲しい」と言ったものです。

これには、「何故、ユニフォームを買えるのに、ボールは買わないの?どっちの方が重要だと思いますか」と質問をぶつける様にしています。

スーダンが強くなるには、もっともっと時間がかかる様な気がします。

西條