岩沼市玉浦・復興まちづくりワークショップに参加
2011年11月12日(土)に開催された
「岩沼市玉浦の復興まちづくり まち歩き調査&ワークショップ」
に参加しました。
これは、津波の被害を受けた玉浦の町を歩いて回り
町の魅力や課題を見つけ、グループで共有し
どのような町づくりをしていけばよいかを考えるワークショップです。
全部で3回のワークショップですが
初回は60名以上が参加していて盛況でした。
玉浦の三軒茶屋地区はロシナンテスが3月下旬から瓦礫撤去作業をしたエリアなので
ある程度の土地勘はありますが、ゆっくり歩いてまわるのは初めてで
たくさんの気付きと発見がありました。
この日は前日の寒さが嘘のような温かさで散歩日和でした。
約40分ほどかけて、ゆっくり町を歩き、各ポイントで色々な話しを聞きました。
塩をかぶった農地は、復興支援事業としてトマトの栽培を始めるところです。
ビニールハウスが建てられ、間もなく苗の定植をするとのこと。
岩沼市ではすでに塩トマトを作っており
そのトマトは普通のトマトより糖度が高く甘いそうです。
熊野神社の前で話して頂いたおじいさんは津波が迫ってきて
この神社の前まで逃げてきたそうです。
「もう車では逃げられない」と判断し、一緒にいた方と
神社のお堂の中に逃げ込んだそうで、寒い一夜をその中で過ごしましたが
そのお陰で助かったそうです。
玉浦にはたくさんの「いぐね」があります。
※いぐねとは・・・
防風林の役割を果たすもので、この地方では主に西からの風を防ぐ役目で
家の敷地の回りに杉の木が植えられています。
津波により、いぐねの多くは流されたり、立ち枯れてしまっており
これから寒い冬は困るのではと思っていましたが・・・
地元の方に聞くと、困っていたことも多くあるそうです。
いぐねの管理は各家庭に任せられており、葉っぱが雨どいに詰まったりして
大変だったそうです。
また、昔のようなかやぶき屋根の場合は、強い風から守ることも必要でしたが
近代的な建築物ではそのような必要がないとのこと。
イグネがなくなって良かったという声もあるそうで
こういうことは地元の人に聞いてみないと分からない情報だと改めて思いました。
戻って来たら、各自の気付きを付箋にかき出し、それぞれ発表します。
全部まとめるとこんなにたくさんのアイディアが出て来ました。
全部で6グループあり、それぞれとても面白い発表でとても勉強になりました。
まちづくりは、ハード面だけ整備しても駄目で、そこに住む人の意識などソフトが重要だと思います。
また、作る過程にたくさんの人が関わることでより良い町となると思います。
まちづくりには終わりがなく、住んでいる人が常に続けていかなければなりません。
こうしたワークショップは、復興へ向けたまちづくりを考える上で
とても大事な時間だと思いました。