閖上復興いも煮会 〜もう一度、心をひとつに〜
9月19日(敬老の日)、閖上復興いも煮会を開催しました。
これは「閖上住民による閖上住民と復興のための芋煮会」で
閖上の30代から40代の若い世代が中心となって企画したものです。
準備期間はわずか3週間程度でした。
今までは週に1回ペースの会合でしたが、芋煮会の開催が決定してからは
もっと集まらないと!という声が自然と出て来て
週に2回から3回集まって話し会いをし、決まったことに対して皆がすぐに動くという日々でした。
「なぜ芋煮会?」と疑問を持たれる人が多いと思いますが
この芋煮会は『閖上の人々がもう一度、心を一つにして頑張ろう』 という想いが込められています。
というのも、閖上は人口が約7,000人(世帯数は約2,200世帯)の町で
震災発生後、避難所で生活をし仮設住宅に入居した人もいれば、アパートや他の町へ引っ越した人など
バラバラになってしまいました。
「個人情報保護法」により住民同士でも連絡先を手に入れる事が出来ず、
皆さん、どうすればいいかと頭を悩ませています。
また、仮設住宅以外のアパートや名取市外に引っ越された人は、閖上の情報が全く届かないため
とても不安な気持ちになっていらっしゃいます。
「何とかして一人でも多くの閖上住民に声をかけたい!」 と住民の方々と方策を考えていたところ
「地区民運動会をすれば、みんな集まってくるんじゃないか」という案が出ました。
閖上では地区民運動会が盛んで、メディアの方に協力をしてもらって広報すれば
みなさん集まるだろうと考えたのです。
しかし、地区民運動会を開催するには準備に時間がかかり過ぎ、寒くなる前の開催は難しい・・・
と、つまずいてしまいました。
そこで出て来たのが「閖上復興いも煮会」でした。
これなら、3週間程度の準備期間があれば何とか出来ますし、
高齢の方も参加しやすいイベントです。
その場で実行委員長が決まり、
翌日から場所探しや関係各所への協力のお願いにと、走り回りました。
今回、芋煮会を主催するのは「閖上住民」
ロシナンテスはサポートする立場としました。
自分たちが出来る事はやる、そして結果が出ることが、閖上のみなさんの自立の一歩であり
そのパワーは復興にとって欠かせないものだと思ったからです。
閖上の若い世代の皆さんが本当に全力で頑張ってくださった結果、
閖上復興いも煮会は大成功でした!!
あいにくの天気だったにも関わらず、目標人数の1,000名分の芋煮が1時間足らずできれいになくなり
閖上の皆さんから「こんな素敵な芋煮会を企画してくれてありがとう」
と嬉しい言葉をかけて頂けました。
私たちも、閖上の皆さんと一緒に頑張ることが出来たことをとても嬉しく思います。
『閖上復興いも煮会』の成功はゴールではなく、ようやく復興へ向けての準備が出来たようなもの。
これから、閖上のみなさんと一緒に頑張っていかなければなりません。
ですが、閖上復興いも煮会にたくさんの方が集まり、閖上の底力を目の当たりにし、
『閖上はきっと復興するし、いい町になる』と確信しました。
これからも、閖上の皆さんと一緒に復興へ向けて一歩ずつ前に向かって行きたいと思います。