特定非営利活動法人ロシナンテス

活動報告ブログ

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日本2011.08.24

夏休みの宿題

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震災の影響で新学期のスタートが遅れた宮城県の学校は

夏休みを短縮したため、2学期が間もなく始まります。

寺子屋に通う子ども達は、各自、宿題を持って来て進めていますが

計画的に進める子がいれば、ぎりぎりまでため込みそうな子もいます。

夏休みに入ってすぐの寺子屋の日。

小学校1年生の女の子が30分ぐらい遅れてやってきました。

計算が苦手なようで 、足し算、引き算などは手を使わないと進みません。

また、途中でつまずくと、すぐに諦めて答えを見てしまうことが多くありました。

その日はちょっと様子が違いました。

ドリルを広げると

「今日、これ全部終わらせる!」

と自分から宣言したのです。

全部終わらせるという気合いはすごく嬉しいのですが

その時点で終わっているのは3ページ程度。

それに対して、20ページ以上が残っています。

どう考えても終わらないだろうな・・・と思いながらも

その頑張りは応援しようと思い、宿題を見守りました。

分からないところが出てきても、いつもとは違って自分で考えようとします。

それでも分からないときは、こちらが足し算の指を貸してあげます。

そうすると、一つ一つ数えて答えを出せました。

小学生の寺子屋の時間は基本的には1時間。

それ以上は、自主的に残ってもいいことにはなっていますが

勉強の集中力は1時間持てばいいぐらいです。

その日は1時間経っても2時間経っても帰ろうとせず、3時間近く算数ドリルと格闘しました。

そして、なんと宣言通り、ドリルを全部終わらせてしまったのです!!

これには本当に驚きました。

そして、「きっと無理だろうな」と思った数時間前の自分に駄目だしをしました。

計算が速くできるかどうかよりも、

諦めずに頑張る気持ち、やれば必ず出来ると言うことを

身につけてくれたら嬉しいです。

それが、「生きる力」につながるはずです。