スーダン2007.03.15
サソリにご用心
先日事務所に戻るとスーダン人スタッフが手の中のものを見せようとする。覗き込むと大きなサソリが死んでいた。サソリを見せたかったのかと思っていると、事務所からリビングの方に来いと言う。リビングにはござを敷き、座布団やクッションを置いたくつろぎの空間がある。そのクッションの下に潜んでいたという。クッションなどはサソリにとって居心地のいい場所なのだ。そして、クッション類をテーブルの上に置き、ござも畳んで壁に立てかけ、そのほか床に散らばっているものもすべてテーブル、椅子、ベッドなどの上に。そして、床に直接物を置くなと厳しい指導を受けてしまった。
地方の診療所では、よくサソリに刺された、蛇にかまれた(死ぬほどの猛毒を持った蛇はいないようだ)といった患者がやって来る。ハルツームではさすがに蛇は見ないがサソリはいる。
その後、玄関などの出入口に塩を撒くように指導を受ける。こうするとサソリは入ってこないそうだ。スーダン人は子供の時からサソリに気をつけることを教え込まれ身につけている。食事やお茶するときにござを引き終わると畳んでしまう。それにはこういう意味があったのかとはじめて気付かされた。彼らもあまり考えず、自然と習慣になっているのだろう。床に物を置かない、靴を履くときは中を確かめる、これからは気をつけないといけない。
霜田治喜