健康農業事業「亘理いちご畑」
2013年1月、仮設住宅に暮らす高齢者が、農作業をおこなうことで心身の健康を守り、コミュニティづくりをめざす活動として、「健康農業 亘理いちご畑」事業がスタートしました。農園までの送迎は私たちが担当し、みんなで農作業を楽しみました。お昼には、みんなで食卓を囲み、収穫した野菜を味わいました。
亘理町では、2015年4月に2ヶ所の集合型災害公営住宅が完成。8月には、すべての災害公営住宅が完成し、住み慣れた仮設住宅からの移転を余儀なくされました。このころ、移転によるストレスや環境変化のせいか、体調を崩される方が増加。仮設住宅で生まれたコミュニティを失うのが辛い、という声を耳にしました。そんな時、「健康農業」は大いに役立ちました。「いちご畑に来ると、仮設住宅で知り合った友達に会えて安心する」と話す参加者も多く、ここが高齢者の拠り所となりました。
2016年3月をもってこの活動は終了しましたが、今後は、亘理町内の運営グループへ引き継ぎ、これまでのように元気な高齢者が集うコミュニティとして継続していただくこととなりました。
活動期間
2013年1月~2016年3月19日
運営形態
毎週(月)~(金) 8:30~13:30
実施日数 | 参加人数(延べ) | |
---|---|---|
2012年度 | 36日 | 204名 |
2013年度 | 166日 | 983名 |
2014年度 | 218日 | 1,571名 |
2015年度 | 213日 | 1,286名 |
合計 | 633日 | 4,044名 |
参加された方の声
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家にいると家族が何でも世話をしてくれ自分のやる事が少ないのですが「いちご畑」に来ると農作業や食事の用意、片付けなどたくさんやる事があって楽しいです。
(Mさん・女性79歳)仮設住宅には集会所があって知り合いと会えたけど、移転した災害公営住宅には集会所が無いので部屋にいる時間が増えた。体を動かすのは好きだから「いちご畑」に来るのは楽しかったよ。終わってしまうのはさびしいけど、ずっと今までやってくれてありがとう!
(Mさん・男性87歳) -
ずっと住んでいた沿岸部を離れて丘に移転したので、周りには知り合いがいない。「いちご畑」に来ると頑張って歩くから運動になるので良いです。畑の仕事は楽しいし、みんなとご飯を一緒に食べるのはうれしい!
(Kさん・女性87歳)健康農業に参加して優しい友達と知り会えた。歳を取ると新しい人と知り合えることが少ないし「毎週同じ仲間と会う」ということも出来ないので本当に参加してよかった。
(Kさん・女性 88歳) -
震災前と同じ場所に家を建て直しましたが、近所は戻ってくる人が少ないので少し寂しいです。「いちご畑」に参加すると友達に会えるので毎週楽しみです。最初から参加しているので活動が終わってしまうのは残念です…。職員の皆さんには本当にお世話になりました。
(Fさん・女性 79歳)